【錢屋商店モノがたり vol.21】本当に良いモノとは?
創業大正13年。2024年で100周年を迎えた木村石鹸。創業者の木村熊治郎さんは12歳で歯ブラシ屋へ奉公に出て、18歳で独立して歯ブラシ製造所を立ち上げますが、39歳でそちらを廃業。石鹸製造会社に1年見習いに入り、40歳でゼロから木村石鹸製造所を設立しました。“石鹸屋になる”ことを決めたのは、木村石鹸で今も続けている“釜焚き製法”の様子を見学し、油脂が石鹸に変っていく様子を見て感動したからだそうです。(詳細は木村石鹸WEBサイト内にある『木村石鹸百年史』をご覧ください。)
木村石鹸オリジナルブランドのSOMALIももちろん、釜焚き製法で作られたアイテム。ヤシ油といった天然素材から石鹸を作るには、釜焚き法などの昔ながらの製法で作るしかないそうで、職人さんが目や舌で確かめながら高温の釜を一日焚き続けて製造されています。
そもそもSOMALIのポリシーは、原料へのこだわりにあります。安価で洗浄力の高い製品を作るために、多くの市販洗剤には合成界面活性剤が使われていますが“本当に手肌にやさしい洗剤を作るため”に石鹸と天然素材だけを使用されているのです。
必要最小限の素材のみを使用し、必要のないものは入れない。想いと技術をとことん詰め込み、数年を掛けて完成したアイテム。暮らしの中にあるモノから“本当に良いモノとは何か”を考えてみませんか?