【錢屋商店モノがたり vol.18】日本の染色文化に触れる
日本の染色文化に触れる
突然ですが皆さんは何色がお好きですか?物心がつくころには家の中に藍染製品が当たり前のようにあり、学校のシンボルカラーなども青色だったこと、そして徳島県で生まれ育ったからなのか、私は何故か藍・青色に惹かれます。
徳島県は藍染めの元となる藍染料「すくも」づくりの本場として、現在もその伝統が引き継がれており、そこでつくられた「すくも(植物染料の一つ)」を阿波藍と呼びます。日本一の藍の産地とも呼ばれる徳島県で、大学在学中に藍染・草木染を学ぶためにテキスタイルを専攻し、現在は徳島を拠点とした染色作家として活動されているmacoroonの三木真由美さん。藍甕に染める生地を浸けて、揉んで、しっかり生地に馴染ませる。藍甕の染め液の中で色が入るわけではなく、空気に触れ、酸化することで色が入っていくのが藍染めの特徴。染め液を日々、目で、鼻で、手で、確認して、pHや温度管理をして調整し続ける染め方。化学染料のように一度で色が入るわけではなく、回数と時間をかけ、染め重ねて色を定着させていくそうです。
今回錢屋商店では、ドビー織と呼ばれる特殊な織り方をした生地を薄藍(淡色)、藍(中間色)、濃藍(濃色)で染めたハンカチやリネン100%のストール、100×200cmと少し大きい綿100%のストールのお取り扱いを始めました。
使い込むと生地が柔らかくなりつつ、染めの色も合わせてこなれた感じになるモノたち。長く使って、育てていただけたら嬉しいです。