【錢屋商店モノがたり vol.13】オープン当初から変わらない味
オープン当初から変わらない 自家焙煎珈琲
錢屋カフヱー店内のショーケース横に焙煎機があることをご存知でしょうか。スタッフが新鮮な珈琲豆を必要な分だけ焙煎する日があります。同じ国のものであっても、温度や湿度、焙煎の仕方で様々な味わいに変化するのが珈琲豆の奥深いところ。珈琲は飲む瞬間のアロマ(香り)も大切ですが、焙煎中の香りは格別です。もし焙煎している瞬間に遭遇されましたら、是非ともその香りに癒されてください。
錢屋商店(ECサイト)で販売している自家焙煎珈琲豆は3種類。大地を感じさせる重厚なフレーバーと濃厚でしっかりしたコク、クリアな苦みを感じる『イチバン』、奥行きのあるまったりとしたコクと甘み、バランスのとれた『ニバン』、複雑な味が絡み合い、力強く豊かなコクとスパイシーでキレの良い酸味を感じる『コロンビア』です。鮮度を大切にしているため、直後のガスが安定した頃合いでお届けしています。
実は錢屋カフヱーがオープンした2015年は、サードウェーブコーヒー、いわゆる酸味際立つ浅煎りコーヒーブームが到来したタイミングでした。メディアでも注目される新しい波。そのブームに乗ることもできたかもしれませんが、私たちが飲みたい、そしてお客様に飲んでいただきたいのはやっぱり昭和の喫茶店を彷彿させるような、ほろ苦い一杯だったのです。
錢屋カフヱーは、そもそも錢屋本舗本館と上本町との接点として、外と内を緩やかにつなぐ家の縁側のような役割を果たすものとしてつくりました。上本町だけでなく、お届けする皆さまとの接点になっていけたならと思います。