【錢屋商店モノがたり vol.010】新しい製品に「変換」させて価値を生み出す
新しい製品に「変換」させて価値を生み出す
Lapain
ロゴマークはウサギがモチーフ。それは社長である久保晃一さんが卯年だからなんだとか。
今回はLapain(ラパン)に取材に伺いました。店名の由来はLapin+pain(フランス語でウサギ+パン)=Lapain です。
錢屋商店で取り扱うファイバーバーやグラヌは、どちらもアップサイクル食品(おからやモルトかすを使用)として私たちも注目し、実際に試食、そしてお取り扱いが始まりました。「"食のアップサイクル" "副産物"というと、まだまだ日本ではネガティヴに捉えられることが多く...」と奥様の恵理副社長。その明確な理由は不明ながらも、どこか私自身もその風潮があるという事実に、納得してしまいました。元々、私たち日本人特有の"もったいない精神"があるはずなのに、課題の多い食品ロス。ここに真っ向から取り組むことを決意し、5店舗あったパン屋を1店舗に縮小されました。その甲斐もあり、これらの商品が生み出されることとなったのです。
このファイバーバー、棄てられるはずだったおからやモルトかす栄養素の高さに着目した商品づくりが行われています。よって、食物繊維やたんぱく質が豊富なのです。そこを伝えるとおいしさは置いてけぼり?と思われそうなのですが、そこは社長も職人(元々は料理人)ですから、味の追求もとことんされています。添加物を入れると、いわゆる "わかりやすい味" にはなります。ただ、それをすることは未来に繋がらないとおっしゃる久保夫妻。ハーブやナッツ、フルーツを使用し、味のバランスを整えられています。
日々の食生活の中で、少しでも自身のカラダに足りないものを補い、今すでに身をもって感じる気候変動・環境問題に、食を通じて私たちも取り組めたらと思います。