つくるヒト―MONMANNEQUIN(モンマヌカン) 加藤友香
手芸作家でMONMANNEQUIN(モンマヌカン)主宰の友香さん。 裁縫好きの祖母と小物好きの母の影響を受けて、幼少の頃から小さなものの手作りを始めたことがきっかけで、独学で刺繍やアップリケ、アクセサリー作りを習得。 2012年にハンドメイドアクセサリーのブランド「MONMANNEQUIN(モンマヌカン)」をスタートされました。2019年は神戸にアトリエ&ショップをオープン。作品だけでなく、お店作りにおいても世界観を表現されています。
学生生活を過ごす中で、就職するということがイメージできずに、ご自身の “好き” を仕事にしたいと志された友香さん。これまでには様々な歩みがあったと語られます。大きな壁に思えた体験や経験も、すべてが未来へ続くものだ、と前向きに捉えるその姿勢には、強さと美しさを感じました。 友香さんには、オン/オフのような境目が少なく、目に入るモノ、耳にするモノ、手に触れるモノ、食するモノ、すべてが彼女の「今」をつくっています。好きなことは手芸だけにとどまりません。それこそがブランドの輪郭をつくるものなのだと感じます。
錢屋ギャラリーでの展示販売の様子。
ブローチにおいては約3cmの小さな小さな世界に彼女のセンスとアイディアがしっかりと詰め込まれており、そこから放たれる可憐な輝きは見ている人を虜にします。艶のある黒ビーズがキャビアになったり、金色のスパンコールが目玉焼きの卵になったり・・・。生地などの素材を見て作品が思いつくそうなのですが、突飛な発想はこのブランドならではのもの。素材がなくなれば、同じ作品をつくることも難しいのです。それもまた愛おしいですよね。友香さんから生み出される作品から目が離せません。